「てるみくらぶ事業停止」、「てるみくらぶ倒産」というニュースが旅行業界を震撼させた。グアムやハワイ行きの激安ツアーを提供しているツアー会社の倒産情報が業界に与える影響は大きいだろう。てるみくらぶのニュースを聞いて思い出した事がある。僕の嫁さんは昔、ツアーを申し込んだ旅行会社が倒産した経験をしているのだ。そんな嫁さんの経験を踏まえて、今回のてるみくらぶの事業停止のニュースについて個人的な見解を述べてみたい。
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てるみくらぶが倒産?業務停止?そんなニュースを僕が知ったのは3月24日のことだった。陸マイラー仲間のブロガーさんの記事としてUPされた内容は衝撃的だった。既にツアーが催行されていて現地で困っている人や空港で飛行機に乗れない人が続出しているという。てるみくらぶは一体どうなったのだろうか?
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目次
てるみくらぶからのメール
てるみくらぶに申し込んだツアー客に対して「ツアー当日になってホテルや飛行機が取れているか分からないけど、それでもよければ旅行して」というメールが送られて来たというのだ。メールの全文は以下の通りだ。
お客様各位
謹啓
時下、益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。日頃は、弊社主催の募集型企画旅行ツアーをご利用いただき誠にありがとうございます。
さて、突然のご連絡となり誠に恐れいりますが、この度、弊社でご利用いただいている旅行ツアーに関し、航空券の発券システムが利用できない等の事態が発生しております。
つきましては、今後の混乱防止、皆様の安全確保等の観点から、以下のとおりの緊急対応をさせていただく旨ご連絡させていただきます。皆様に大変なご迷惑をおかけすることとなり、大変申し訳ございません。
1. 既に発券済みの航空券及びご滞在先のホテルについて
発券済みの航空券はご利用頂けるかどうか現時点で確認できておりません。また、ご滞在先のホテル等にてトラブルが生じないことを確認できておりません。
つきましては、大変申し訳ございませんが、上記の点をご理解頂ける方のみ、航空券のご利用を推奨させていただきます。
2. ご購入済みの弊社募集型企画旅行旅行ツアーの返金について
既にご購入済みの旅行ツアー代金の返金等につきましては、日本旅行業協会等関係先と協議の上、ご連絡させていただきます。
今後の対応方針の詳細等につきましては再度ご連絡させていただきます。
この度は、皆様に大変なご迷惑をおかけすることとなり、改めて深くお詫び申し上げます。
敬白
株式会社 てるみくらぶ
代表取締役 山田 千賀子—————————————————————————–
【弊社対応窓口】
◆ 海外旅行 ◆
0570-00-2855 :ハワイ
0570-00-9577 :グアム/サイパン
0570-05-9511 :韓国/オセアニア/パラオ
0570-00-9599 :台湾/香港/プーケット
0570-05-9533 :ベトナム/バンコク/中国—————————————————————————–
株式会社てるみくらぶ
(社)日本旅行業協会正会員
観光庁長官登録旅行業第1726号
http://www.tellmeclub.com
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-1-1 青山ファーストビル6階—————————————————————————–
※このメールは送信専用メールアドレスより送信しております。
customer@tellmeclub.com宛てにご連絡いただいても返信できません。
—————————————————————————–
詳細な内容は下記のリンクで確認してほしい。
てるみくらぶ、直近に出発する旅行者へ送信したメール全文 – トラベルメディア「Traicy(トライシー)」
中には結婚式の費用でてるみくらぶに150万振り込んだ人や旅行先でホテルに着いたら「てるみくらぶから代金が払われてないので払って欲しい」と請求された人もいるそうだ。とても残念な事件だと思う。
事件の内容についてまとめられているブロガーさんの記事のリンクは下記を見て欲しい。
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僕の嫁さんも旅行会社の倒産を経験していた
てるみくらぶの倒産の一報を聞いて嫁さんの話を思い出した。嫁さんは昔、友達と沖縄旅行に行くときに激安ツアーを選択して予約したそうだ。出発が近づいたある日、旅行会社から封筒が届いたので航空券やパンフレットだと思い開いてみると…なんと倒産のお知らせだったらしい。
慌てて他の大手旅行代理店で別の沖縄ツアーを予約して事なきを得たようだが、それ以来あまり名前を聞かない旅行代理店を利用するのが怖くなったそうだ。「少しくらい安くなるだけで休暇が台無しになるリスクと釣り合わない」というのが、嫁さんの言い分で実際に我が家では格安旅行代理店を利用したことは結婚してから一度も無かった。
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弁済業務保証金
嫁さんとその友達が倒産した旅行会社に支払ったツアー代金はどうなったか?というと、半年後くらいにどこからか振り込まれたと言っていた。多分、弁済業務保証金というものだろう。今回のてるみくらぶの倒産で弁済業務保障金がどこまで賄えるのかは不明だ。1人でも多くの人の元に満額返金が行われることを祈るばかりである。
てるみくらぶのトラブル、返金は行われるのか 「弁済業務保証金」とは何? – トラベルメディア「Traicy(トライシー)」
消費者からのてるみくらぶの位置付け
てるみくらぶの倒産の件を嫁さんに話したところ、ものすごく驚いていた。何故なら嫁の中でのてるみくらぶの位置付けは「怪しい小さな旅行会社」ではなかったからだ。海外ツアーの総合サイトを見れば堂々と商品が掲載されているし、知名度も抜群だった。
嫁さんのなかではHISやJTBと並んで「海外旅行に行くときに利用する旅行会社」の選択肢に入っていた。そういう人が結構いたのではないかと思う。嫁さんの考えが極端だとしても、僕もてるみくらぶを怪しいとは思ったことはなかった。
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てるみくらぶの事業停止について思う
今回の被害にあった人達は何も悪くない。業界の動向を把握したり、決算書を読めば兆候を読み取れたのかもしれないが普通の人には不可能だと思う。また、大手を選ばなかったのがいけない、という意見も見られるがそれも違うと思う。一部の消費者の心の中において、てるみくらぶは大手に引けを取らないくらいのポジショニングを確率していたと思う。それはネット環境の進歩により大手旅行会社がリーチできない消費者へ接触し、旅行費用を少しでも安くしたいと思う顧客のニーズに答えてブランド化していたのだろう。年に1回も海外旅行に行かない消費者が見破るのは至難の業だと思うのだ。
パラダイス山元の飛行機のある暮らし―――年間最多搭乗1022回「ヒコーキの中の人」が贈る空の過ごし方
大手なら安心という神話
ちなみに僕は大手なら安心という神話にも異論を唱えたい。いや、異論と言うか現状はこんなもんですよと言いたい。なぜなら普通に生活をしていて目に触れる大手企業の宣伝には「言ったもん勝ち」が蔓延しているからだ。
例えば皆さんに知名度の高い「Z×ZOTO×N」という会社からはこんな怪しいメールが来る。メールのタイトルは「Z×ZOTO×Nがお薦めする至極の逸品」なんて書かれていて、さらにメールの文章には「究極」という言葉が多く使われる。この手の最上級表現は証明することが出来なければかなりグレーゾーンだ。例えば「〇〇人アンケートの結果」とか追記するのが普通だ。但し「至極」や「究極」は証明が困難なので、コンプライアンス部門が機能している会社は使わないというのが一般的だ。
別の例ではお値段以上で有名な「ニ〇リ」が昔、「当社ではF☆☆の素材を使っています」と表記して商品を販売していた。ご丁寧に「F☆」との違いまで書いてあった。この記号「F☆」とか「F☆☆」とは住宅や家具に使われる合板や接着剤の基準で、一般的に家を建てる時に使う建材は「F☆☆☆☆」が当たり前だ。(☆の数が多い方がグレードが高い)逆に言うと「F☆」の素材なんて使わないのが業界の常識であるにも関わらず、良い事であるかのようにアピールしていた。法律的には多分問題ないだろうけど。
上記2点はてるみくらぶの件とは違う話になってしまったが、大手と言えどもグレーな広告や販売手法は存在することを覚えておいて欲しい。
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追加記事はこちらから
てるみくらぶは記者会見において新聞広告などの媒体コストがかさんだ、と述べている。新聞広告にどれくらいの金額がかかるかはざっくりとその後の記事で検証した。その時の記事はてるみくらぶの社長の記者会見に物申すを読んでもらいたい。
てるみくらぶの倒産で昔経験した取引相手の倒産を思い出した。そのお話はてるみくらぶの倒産に思う〜僕が体験した計画倒産のリアル、経営状態が良くても倒産する理由とは〜を読んでみて欲しい。
これから僕達はどうするべきか?
話を海外旅行に戻そう。今回のてるみくらぶの倒産劇を受けて僕達はどうやって自衛して行けばいいのだろうか?大手の割高なツアーを選ぶべきなのか?下記の記事ではアメックスのリターンプロテクションを使った自衛の方法が紹介されている。ぜひ読んでみて欲しい。
このブログは陸マイラーブログである。だから僕は旅行代金を安く上げたいのであれば航空券を特典航空券で賄うべきだと提言する。そうすれば旅行代理店の倒産というリスクは最初から関係がなくなるのだ。
陸マイラーとは「飛行機に乗らずに航空会社のマイルを貯める事」である。費用をほとんどかけずに、誰にでもできる方法でマイルを貯めて特典航空券で旅をする。そんな方法を解説したのが「JALマイルの貯め方、無料で180,000マイル以上JALマイルの貯め方」の記事である。海外旅行が好きならば一度は読んで見て欲しい。
海外旅行は異国の文化や価値観に触れられる素晴らしい機会だと思う。今回のてるみくらぶの倒産被害にあった方々に、1日も早い返金が行われることをお祈りしている。
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特典航空券だと航空券のリスクはなくなるのかも知れないんですけど、ホテルは何がいいんでしょうね?
年に1回海外旅行の人がいきなりホテル個人手配というのもハードル高そうですよね。。。
たくさんさん
コメントありがとうございます。確かにハードル高いですね。私はいつも現地決済にしていますが…。いずれにしても労働力の投入は必要になりますね(*´꒳`*)