バドミントンの桃田賢斗選手が優勝、違法賭博騒動からの復帰に思う。

桃田復帰

桃田賢斗選手が日本のバドミントン界に復帰した。違法賭博騒動で受けた無期限出場停止が5/15に解けて日本ランキングサーキット大会に出場、そして優勝した。この大会を違法賭博騒動からの復帰第一戦として、桃田賢斗選手は2020年の東京オリンピックを目指すことになる。

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やっとだ…やっと桃田賢斗選手がコートに戻って来た。あの忌まわしい違法賭博騒動から1年と2ヶ月、稀代の天才がバドミントンの大会に復帰して優勝した。日本のバドミントン界の歴史の中でもっとも実力のある男子シングルスの帝王が戦場に復帰したのだ。

その時の記事は違法カジノの話をしよう~バドミントンの桃田賢斗選手の無期限試合出場停止処分の解除に思いを馳せて~を読んでほしい。 

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桃田選手は復帰戦を優勝で飾る

桃田優勝

桃田賢斗、無期限出場停止明けから涙の復活優勝 (日刊スポーツ) – Yahoo!ニュース

桃田選手は復帰戦としてさいたま市で行われたバドミントン・日本ランキングサーキット大会に出場し見事優勝を飾った。周囲の注目が集まる中、日本バドミントン会において稀代の天才と言われた男は、日本のエースとして最低限の結果を残したのだった。

決して楽に優勝できた訳ではなかったと思う。自分より格下の選手たちを相手に苦戦して追い込まれる場面もあった。特に決勝は上田拓馬選手にファイナル19本と苦戦した。上田選手はゾーンに入ると強い選手だけど世界ランキングの最高位は20位程度、国際大会での上田選手には安定感を感じられない。

対する桃田選手は世界ランキングは4位くらいだったと思う。しかもランキング上位者のみで争われるBWFスーパーシリーズファイナル2015年で日本人初の優勝を果たしている。2人の選手としての実績の差を考えるとブランクの影響は大きかったのだろう。

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「違法賭博の元王者バド桃田 見た目もプレーも優等生に変貌」

これはネットで見つけた桃田選手の復帰戦優勝を書いたゲンダイの記事の見出しだ。なんとも人の心の二ッチな隙間を狙った、ヤラシイ見出しはさすがゲンダイと言ったところなのだけれど、記事の内容がひどい。

謙虚な姿勢はプレーにも表れている。以前なら当たり前だった相手を挑発するかのような派手なジャンピングスマッシュ、大げさなガッツポーズは封印。大胆不敵でトリッキーなプレーが持ち味だったが、今では「本当に1点が欲しい場面では自分の感情を押し殺してでも確実に取りに行く」(桃田)と安定した試合運びを重視しているという。

違法賭博の元王者バド桃田 見た目もプレーも優等生に変貌|その他|スポーツ|日刊ゲンダイDIGITAL

 

これ…放っておいても良いのだけど一応解説しよう。

ジャンピングスマッシュは相手を挑発する技ではない、タイミングに変化をつけながら角度を付け、より短い距離でポイントを取るために使う。それに桃田の選手のジャンピングスマッシュはかなり地味な方だと思う。

それからガッツポーズは自分を鼓舞する為におこなう。桃田選手はもともと、そんなにガッツポーズをする選手ではなかった。厳しいラリーを無表情で的確にコントロールするクレバーな選手だ。

ゲンダイは日本新聞協会から加盟を拒否された新聞風タブロイド紙、ギャンブルや夜の街について書くのは構わないが、こういう記事が真面目にやっている他の記者と同じように配信されてしまうのはネット社会の怖いところだと感じる。

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日本バドミントン協会の特例とその歴史

復帰戦を終えた桃田選手はこれから東京五輪出場へ向けて動き出す。本来であれば前年の全日本総合選手権に出場していなければ自費参加すら叶わない国際大会に協会の特例として参加する。

確か日本バドミントン協会の国際大会出場規定にはナショナルチームの選手が優先という規定が存在したはずだ。日本代表選手が出場する大会には世界ランキングがある程度上位の選手でも参加できない。

以前に僕の知ってる選手が代表に選ばれないままオリンピックを目指したが、規定に阻まれて阻止された。グレードの高い国際大会に出場できなかった。つまり日本代表にならないとオリンピックは目指せないということだ。

外からは当たり前のように見えるこの規定だが、ずーっと昔から日本代表選手の選考基準が疑問視されて業界内で論争が繰り広げられていた。上位数チームの選手以外は代表入り当確ギリギリの成績を国内大会で残しても決して代表になることが出来ない。

このようにナショナルメンバーの選考にはいつも様々な疑惑が付きまとっていたのだ。それだけ日本バドミントン協会が大きな力を持っているのが現状だ。それが今の桃田選手には有利に働いてる。

 

桃田選手はこれから本番を迎える

復帰戦の優勝は単なる通過点に過ぎないだろう。これから世界の強豪達に打ち勝てるコンディションを取り戻し、世界ランキングを挙げてシード権を取り戻し、2020年の東京オリンピック代表になるべく世界ランキング16位以内を狙う。

まだまだ桃田選手の耳に雑音が入ってくるとは思うけど、一度挫折の味を知って這い上がった人間は二度と負けないと期待したい。

 

僕はまだ桃田選手におめでとうとは言わない。

 

東京オリンピックで表彰台の一番高い所に立つ時、それが桃田選手の完全復活になるだろう。

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