世界には色々な価値観の違いがある。旅先で日本人の僕が常識だと思うことに想定外な海外の反応が帰って来たりする。
留学時代にスペイン人の友人に夜8時頃に夕食に誘ったら「まだ夕飯の時間には早過ぎる」と断られて驚いたことがあった。ブラジル人の友人は待ち合わせの時間を1時間過ぎても現れなかった。にも拘わらず翌日「2時間後に待ってたのに…」と文句を言われた。日本人の感覚では分からない海外の反応を僕の経験を通じて紹介しよう。
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日本人の常識に対する海外の反応は様々だ。僕が仕事で毎日残業していることを話すと、欧米人の友達は皆驚いた顔をする。そしてその顔には必ず「日本人は何の為に働いているの?」と書いてある。
この疑問に対して僕はまだ明確に答えられたことがない。仕事は生きる為だし、家族を養っていく為だと思っているが、サービス残業なんて信じられないというのが典型的な海外の反応だろう。
今回は僕が学んだ日本と海外の価値観の違い、そこから得た教訓を解説しよう。
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目次
日本人旅行者の数は横ばい
https://www.tourism.jp/tourism-database/stats/outbound/
JTB総合研究所のデータによると2016年の日本人海外旅行者数は17,116,420人。ここ数年はほぼ横ばいの推移となっている。一方で訪日外国人数の増加は前年比110%以上の伸びを見せている。
インバウンドとアウトバウンドの状況を比較すると、格安航空券やオンライン英会話などの手軽な英語学習の手段が普及しても、日本人の海外渡航にはあまり影響がないように感じる。グローバル化と声高く叫ばれる時代になったが、海外旅行の分野では横ばいというデータになる。
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日本人の海外旅行先ランキングは近場優先
少し古いデータになるがWikipediaのデータによると、日本人の海外旅行先ランキングの1位はアメリカ、但し、これは厳密に旅行先と言うためにはもう少し細分化しなければならないだろう。同じアメリカでもハワイとグアムとアメリカ本土では全く異なる旅行先だからだ。
数年間、上位陣の顔ぶれにはほとんど変化がない。やはり旅行者数となると近場が人気だが、フランスやドイツなどは距離の遠い欧州勢としては日本人に人気の旅行先となっている。
北朝鮮問題やイギリスのEU離脱など、国際情勢が複雑になる中での日本に対する海外の反応は多種多様だ。僕は自分の実体験に基づいて価値観の違いに対する教訓を設定してみたい。
海外の反応シリーズの前回の記事は訪日外国人が発見する日本で魅力があるモノとは?を読んでほしい。
海外の反応:「金曜の夜なのに踊りに行かないの?」
留学時代に僕はケンブリッジ英検という試験を受けた。試験官との面接を受験者のペア受けるスピーキング試験があった。僕は18歳のスイス人のリアという女の子とペアを組んで試験に臨むことになった。運悪く日本人の僕とペアになったリアはお互いの為に毎日夜まで練習をした。
ところが試験が迫ったある金曜の夜、ついに我慢の限界が来たリアが僕にこう言ったのだ。
「なんで金曜日の夜なのに踊りに行かないの?!」
彼女の目には涙が浮かんでいた。他の友人は皆踊りに出かけていたので、僕達もその日は勉強を諦めて踊りに行くことにした。
教訓:欧米人にとって金曜の夜は踊りに行くために存在する
海外の反応:「国内がハイパーインフレだから…」
中国で仕事に行くと物価の高さに辟易する。GAPやユニクロは日本より確実に高いし、マクドナルドやスタバだって日本より何割か高い値段に設定されている。(もちろん為替の変動はあるが…)
中国人の友人に言われたのはこういうことだ。爆買いとは日本の方が物価が安いから起きた現象である。決して日本が好きだからではないと。ちなみに高級ブランドの腕時計を買うと日本の方が数十万円単位で安くなるそうだ。
教訓:日本は物価が安い国
中国の爆買いやお金の価値観については以前書いた教科書が教えてくれない中国を読んでみてほしい。ニュースでは伝えない中国人の友人から聞いた生の情報を記事にした。
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海外の反応:「誰もお前をお祝いしてくれない」
映画にでたまに観る「今日は僕の為に集まってくれてありがとう」という1シーン。僕は友人の為にひと肌脱いだ幹事がいるのだと思っていた。
それについてオーストラリアで僕の友人であり、英語の先生であるアッシュに誕生日会についてこう言われたことがある。
「この国では自分で企画しないと誰も誕生日を祝ってくれないぞ」
そう聞いても僕は典型的な日本人だ。滞在中に自分の誕生日パーティーを開く事はなかった…。
教訓:海外では誕生日パーティーは自分で開くもの
ちなみにアッシュは非常に優秀な英語教師で、僕の英語力は彼のお陰で短期間でメキメキと上達した。アッシュの授業については僕が世界で一番素敵だと思った英語の授業を読んでみてほしい。
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海外の反応:「あの時の味が忘れられないんだ」
10年近く前に台湾人の友達に観光案内を頼まれたことがあった。その時のグループの中にジョンという名前の男の子がいた。(台湾人はイングリッシュネームを持っていることが多い)
ジョンは中学生、大人と一緒に行動するのがあまり楽しくない年頃だ。僕はジョンをすき焼きを食べに連れて行ったけど、彼は無言で食べ続けるだけだった。結局、ジョンは僕に心を開くことはなかったように見えた。
それから10年近く経って、ジョンからメッセージが届いた。彼女と日本に旅行に行くので、僕と一緒に行ったすき焼き屋の名前を教えて欲しいと。更にはこう書いてあった。
「あの時のすき焼きの味が忘れられないんだ」
僕は嬉しかった。つまらなそうに見えたけど、ジョンは僕と一緒に行ったすき焼きの味をずっと覚えてくれていたのだ。そう思うと何だか感慨深かった。
教訓:国は違っても子供には大人として接しよう
あとがき
日本の常識は世界の非常識という言葉がある。全ては当てはまる訳ではないが、海外の反応が微妙な時もあるだろう。レストランで料理の写真をやたらに撮るのは日本を中心とするアジア独特の文化だったりするので、僕も何度か指摘されたことがある。
旅の秘訣はこれらの価値観の違いを楽しめるようになることだと思う。その土地の価値観に敬意を払い。まずは懐に飛び込むところから始めたいと感じた。
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