2017年10月29日よりJALの羽田–ロンドン線が増便される。対象フライトの乗客に対して片道3,000マイルのJALマイルが加算されるボーナスマイキャンペーンを行う。往復で6,000マイルのJALマイルが貯まるJALのビッグキャンペーンだ。
またラウンジ入室資格を持たないエコノミークラスの乗客にも羽田空港のサクララウンジを開放する。ロンドン線の増便が深夜便というのが理由だが、条件付きとはいえJALがエコノミークラスの乗客にサクララウンジを開放するのはかなりの驚きだ。
ロンドン線の増便キャンペーンへの力の入れようをみると、JALのロンドン線に賭ける意気込みが伝わってくる。今回のJALのロンドン線の増便記念キャンペーンを僕なりの視点で見てみよう。
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サクララウンジの入室資格はとても厳しい。JALの上級会員かビジネスクラスの搭乗、ワンワールドの上級会員など簡単には手にできない資格だ。その資格を手に入れる為にJGC修行と呼ばれる行為が存在するくらいだ。
しかし今回の増便でJALはサクララウンジをエコノミー客にも開放する。しかもエコノミーでも往復で6,000マイルのJALマイルが貯まるというキャンペーン付きだ。
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目次
JALがロンドン線を増便する理由とは?
JALがロンドン線を増便する理由について東洋経済の記事が解りやすかった。僕が記事を読んで理解したことを書き出してみよう。先に断るが僕は航空業界に従事する人間ではないので、間違った解釈があったらご指摘頂きたい。
【JALがロンドン線を増便する理由】
・国際情勢がひと段落して、ロンドン線の搭乗率が高いこと
・ANAと競合しない高単価路線を狙っていること
・欧州路線に隙間ができてきたこと
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JALサクララウンジのエコノミー客への開放について
ロンドン線の増便分の羽田出発時刻はAM2:45でJALとしては異例の深夜帯時刻になる。東洋経済の記事ではその理由はヒースロー空港の混雑による発着枠確保の難しさによるものだとしている。
フルサービスキャリアとして品質を追求するJALは深夜の遅い時間に出発する乗客に対しての戦略として、エコノミークラスの乗客にもサクララウンジを開放することに踏み切るということだ。
但し、エコノミー客のサクララウンジの利用に関しては下記のように条件がある。
ラウンジサービスについて
羽田発JL041便に限り、ラウンジ入室資格をお持ちでないエコノミークラスご利用のお客さまにも以下の条件でラウンジをご利用いただけます。 ご出発までゆっくりとお寛ぎください。
※ラウンジの受け付け開始時間は23時半以降を予定しています。
※サクララウンジ5階のご利用となり、一部のサービスがそのほかのラウンジと異なります。
※シャワールームはご利用いただけません。JALHPより
上記の内容の中で注意すべき部分は以下の点だ。
1.JL041便の利用者に限定される(AM2:45の便)
2.サクララウンジには23時半以降にしか入室できない
3.サクララウンジの5階しか利用できない
4.シャワーの利用は不可
3番目のサクララウンジの5階のみというのどういうことか?羽田空港のサクララウンジ本館は4階がダイニングになっている。つまりエコノミークラスの乗客はダイニングを利用できないので食事はダメという事になる。
この部分はJALの上級会員やビジネスクラスの乗客との差別化に必要なことだろう。
後日追記:今回のエコノミークラスのサクララウンジ利用では軽食が提供されるとの指摘を頂いた。確かにJALのプレスリリースにはその旨の記載が見られる。指摘頂いたのは先輩陸マイラーのissyさんだ。issyさん、ありがとう。
僕が羽田空港のサクララウンジを利用した時の記事はサクララウンジ体験記を読んでほしい。サクララウンジに入れるのが嬉しくて前日の夜は眠れなかったほどだ。
エコノミークラスのサクララウンジの利用制限はシャワーの利用も不可となっている。これに対してJALは羽田空港側の平和島温泉という温泉施設を無料で利用できることで対応している。
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劇的にJALマイルが貯まるボーナスマイルキャンペーン
そして今回のロンドン線増便の目玉キャンペーンとしてボーナスマイルキャンペーンを行う。エコノミークラスに搭乗すると往復で6,000マイル、ビジネスクラスは10,000マイルのJALマイルを通常のフライトマイルとは別に獲得できるのだ。
通常のJALマイレージバンク会員がロンドン往復をエコノミークラス、運賃クラスL(マイル積算率50%)で利用した場合に獲得できるJALマイルは6,214マイルだという事を考えると、
ボーナスマイルキャンペーンは驚異的だ。
合算すると12,214マイルを獲得することができる。ロンドン往復エコノミー割引運賃でこれはすごいだろう。
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JALは「ピンチをチャンス」にできるのか?
東洋経済の記事の通り、JALはおそらくヒースローの発着枠については満足いく時間帯を取れなかったのだろう。日本を深夜3時に出発するのは過酷な時間帯、まるでLCCのフライトみたいな出発時刻しかJALは選べなかった。
それでも僕はJALがピンチをチャンスに変えようとしていることに気づいた。ボーナスマイルキャンペーンで魅力を作り、サクララウンジのエコノミークラスへの条件付き開放と平和島の無料利用をフル活用している。
そしてもうひとつ、羽田を深夜3時頃に出発してロンドンに朝の6時25分に到着することへの対策だ。普通に考えるとそんなに早い時間に着いてもホテルにも入れないしする事もない。
ところがJALはロンドンに早朝に着くことについて、ホームページにこんなキャッチコピーを打ち出していた。
JAL「朝からゆっくり市内観光」
空港への到着がAM6時25分。ロンドン市内にあるパブでイングリッシュ・ブレックファストを召し上がってみてはいかが?
1日に3回食べたい!という人もいるほどイギリスの朝食はおいしいと有名。イギリス旅行の楽しみのひとつとして挙げる人も多くいます。
朝食を済ませたら市内観光へ。市内および市内近郊には有名な観光スポットが点在しています。たっぷりある時間を有意義に使って、ロンドンライフを思い切り堪能しましょう。
つまりロンドン線の増便が深夜枠になってしまうことに対して、JALが取った作戦は発想の転換だ。「観光するにしても6時25分は早すぎるだろ!」と言う突っ込みがありそうだけど、それに対してもJALは「イギリスの朝食は美味しいから」と先回りして回答している。
出発が深夜⇒ボーナスマイル、条件付きサクララウンジ、平和島温泉でフォロー
到着が早朝⇒「ロンドンで時間を有意義に使えます」
と、いうようにJALは発着枠があまりよろしくないという、ピンチをチャンスに変えようとしているのが解る。
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あとがき:JALロンドン線増便について
今回のJALのロンドン線の増便の目玉はボーナスマイルキャンペーンだろう。エコノミークラスの往復で6,000マイルのJALマイルが余分に貯まるのは素晴らしいと感じる。
その次にJALがなりふり構わず出した「朝からゆっくり市内観光」というキャッチコピーに注目したい。「たっぷりある時間を有意義に使って…」などと、全て逆転の発想のコピーを打っている。
おそらく航空業界での空港の発着枠というのはとても難しい問題で、日本を代表する航空会社のJALでも今回の選択をするしかなかったのだろうと思う。
こんなふうにJALが提唱する「ロンドンライフを思い切り堪能できる深夜便」、2017年10月29日以降にロンドンに行く用事がある方はぜひ試してもらいたい。
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はにゃお様
こんばんは
来年のロンドン行きを検討中ですが、便が増えるのは嬉しいですが、さすがに深夜初の早朝着は厳しいです。
なんとか実用的な時間に変わって欲しいと感じました。
energyさん
コメントありがとうございます。若い頃なら喜んで利用したのですが、今は深夜便は避けたいですね…。サファイヤになる前ならサクララウンジ目当てで乗ったかもしれません。
ロンドン、私もまた行きたいです(*´꒳`*)