ライフタイムマイルで達成できる「ANAミリオンマイラ―プログラム」をご存知だろうか?
ANAマイレージクラブに入会してからの総飛行距離をライフタイムマイル(LTマイル)と呼ぶ。このマイル数に応じてミリオンマイラ―を達成するメリットとして豪華特典がもらえる。その内容はかなり豪華でANAのラウンジの生涯利用やマイルの有効期限が無期限になるのだ。
ライフタイムマイルによるANAミリオンマイラ―の達成は最低50万LTマイルから。ただし最低ランクの特典ではオリジナルネームタグしかもらえないという厳しい条件になる。
一体、ANAミリオンマイラ―と呼ばれる人達は何人いるのだろうか?全日空のファンが多い僕の周りですら1人もいなかった。ところが先日、ついにミリオンマイラ―達成者と話をする機会があった。
その時に知ることができた「ライフタイムマイル達成の感想」や「驚きの新事実」について、実際のANAミリオンマイラ―の声と共に解説していこう。
目次
ANAミリオンマイラープログラムとは?
ANAミリオンマイラ―プログラムは極端に利用の多い顧客を囲い込むためのANAのサービスになる。
ミリオンマイラ―の資格を手にすれば段階こそあるが、有りえないくらい素晴らしい特典を手にすることができる。ANA公式サイトには一定のライフタイムマイルを達成した資格者に対してこんな記述がある。
ミリオンマイラープログラム
ANAマイレージクラブご入会からの総飛行距離“ライフタイムマイル”の実績により、
生涯にわたって特別なお客様としておもてなしする、「ミリオンマイラープログラム」をご用意しております。
いままでも、これからも、ANAとお過ごしいただく時間に感謝を込めて。
ふーむ、これはすごい。何がすごいって…
「生涯に渡って特別なお客様としておもてなしする」
という部分だ。ミリオンマイラ―は一度達成すれば永久不滅(制度変更の可能性はあるが)で特典が利用できるという驚異的な資格となっている。
ただし、その特典を享受する為の基準も恐ろしいほど高い。最低50万以上のライフタイムマイル(LTマイル)が必要とされているのだ。
ライフタイムマイルとは?ANAミリオンマイラ―達成条件は高いハードル
ANAミリオンマイラーを達成するためのライフタイムマイルとは一体何だろうか?
ライフタイムマイルは通常のフライトで貯まる「フライトマイル」とは少し性質が違うようだ。
ANAの公式サイトには下記のような記述がされている。
ライフタイムマイル(LTマイル)とは
ANAマイレージクラブへのご入会から現在までの総飛行距離(マイル口座に積算されたご搭乗分の区間基本マイレージの合計)が “LTマイル” です。ANAグループ運航便にご搭乗の場合は、「ANAライフタイムマイル」として、提携航空会社運航便にご搭乗された場合は、「ライフタイムマイル(ANA+パートナー航空会社)」としてカウントされます。
つまりライフタイムマイルは純粋な飛行距離に他ならない。区間基本マイレージがフライトマイルのようにエコノミー・ビジネスクラスやチケットの種別によって左右されることもない。つまり…
「本当にANA便で飛び回った人だけに贈られる称号」
それがANAミリオンマイラ―と呼ばれる称号なのだ。それが故に最低50万マイル(特典無しの称号のみ)という高いハードルが設定されている。
ANA陸マイラ―のライフタイムマイル数を公開
ちなみに上記は僕のANAライフタイムマイル数の画像になる。
従来JALを利用することが多いので、ANAのライフタイムマイルはパートナー航空会社を合わせても9万マイルに満たない。とてもじゃないが最低の50万LTマイルを目指せるような状況ではない。
普通の人よりも明らかに多くANA便に搭乗する機会のある僕でさえ、ミリオンマイラ―の称号は全く持って手が届く存在ではないのだ。ミリオンマイラーになるために「修行」と称して飛行機に乗りまくる人もいるくらい大変な存在と言えよう。
ちなみにANAライフタイムマイルはANAマイレージクラブ公式サイトの「トップページ > マイル口座残高照会」で簡単に確認することが可能だ。このブログを読んでいる貴方のライフタイムマイルはどれくらい貯まっているだろうか?知っていて損はないだろう。
ミリオンマイラ―達成のメリットやライフタイムマイル数とは?
ANAミリオンマイラ―を達成する為に必要なライフタイムマイル数はどうなっているだろうか?
上記の画像はミリオンマイラ―のそれぞれのステージ達成に必要なマイル数とオリジナルネームタグが表示されている。50万~300万の4つのステージに分かれている事をご確認いただけるだろう。ステージに応じて下記の特典を受けることが可能になる。
・オリジナルネームタグ「時の証」
・生涯にわたる「ANA SUITE LOUNGE」のご利用
・生涯にわたるマイルの有効期限の延長
・スーパーフライヤーズカードへのお申し込み
この中でも特に「生涯にわたる「ANA SUITE LOUNGE」のご利用」と「生涯にわたるマイルの有効期限の延長」はかなり価値が高いと思われる。ダイヤのステータスを維持しなくてもANAスイートラウンジを利用できたり、マイルの有効期限が無期限になるという衝撃的な内容になっている。
50万LTマイル獲得はミリオンマイラ―の入門編
・オリジナルネームタグ「時の証」
50万ライフタイムマイルでもらえるのはネームタグだけになる。ライフマイルタグとも呼ばれるこのタグは、まさにミリオンマイラ―の入口になるのだ。
100万LTマイル獲得でマイルの有効期限が無期限になる
・オリジナルネームタグ「時の証」
・生涯にわたるマイルの有効期限の延長
・スーパーフライヤーズカードへのお申し込み
100万ライフタイムマイルからが本番になり、なんとマイルの有効期限が無期限となる。ANAマイルは通常3年の有効期限がネックになることが多いのでこれは嬉しい特典だろう。SFCカードについては…それだけ飛んでいれば作る機会はふんだんにあると思うのでオマケ程度と思われる。
200万LTマイル・300万LTマイル獲得は「ANA SUITE LOUNGE」を生涯利用可能
・オリジナルネームタグ「時の証」
・生涯にわたる「ANA SUITE LOUNGE」のご利用
・生涯にわたるマイルの有効期限の延長
・スーパーフライヤーズカードへのお申し込み
そして200万、300万ライフタイムマイルを貯めると「ANA SUITE LOUNGE」が生涯利用可能になる。それまでの特典も全て利用可能なのでフル装備と言ったところだ。ちなみにオリジナルネームタグは200万と300万で異なるようだ。
ライフタイムマイルの貯め方、ANA特典航空券でも貯められる
ライフタイムマイルの貯め方は飛行機に搭乗した区間の基本マイレージになる。そして実は特典航空券でも貯めることができる。但し事後登録手続きが必要なので注意してほしい。
ANA国内線特典航空券・ANA国際線特典航空券のご利用でもLTマイルは積算いただけます。
<積算方法>
ご搭乗から6カ月以内に事後登録手続きにてLTマイルの積算を承ります。
事後登録のお手続き方法は マイルの事後登録方法[ANA国内線]、 マイルの事後登録方法[ANA国際線]をご確認ください。
ANAマイルを大量に貯めている陸マイラ―であれば、特典航空券を利用してミリオンマイラ―になるための修行をすることが論理的には可能だ。
ちなみに陸マイラ―とはJALやANAのマイルを飛行機に乗らなくても、クレジットカードの決済に頼らなくても貯めることができる人達の事を指す。中には年間数十万マイルを貯める猛者もいるが、初心者でも数万マイルは簡単に貯めることができるのが特徴だ。
ANAミリオンマイラ―の衝撃の事実
前置きがだいぶ長くなったが、僕がANAミリオンマイラー保有者から直接聞いた体験談を語ろう。
僕が初めてミリオンマイラ―に出会った場所はアジア某国、現地に支社を持つ会社の社長さんだった。聞けば独立する前は誰もが知っている有名商社に勤務していたそうで、多い時は1ヶ月に3・4回くらい世界中を飛び回っていたそうだ。
ミリオンマイラ―と言うと、飛行機の搭乗回数もさることながら知識も豊富でステイタスについても詳しいと思っていたがどうもそうでないらしい。これは僕が出会った人がそうだったという体験談なので、その部分はご理解いただきたい。
ライフマイルタグになんて興味がないから
僕が航空会社やステータスに興味があると知ると、彼はこんな風に話を切り出した。
社長「昔はね、出張は全部ビジネスクラスで行ったもんだよ」
僕「すごいですね。社長、もしかしてミリオンマイラ―ですか?」
社長「そりゃ100万マイルは軽く飛んでるよ、200万マイルも超えてるんじゃないかな…?」
僕「えー、それはすごい!!ミリオンマイラ―のタグとか届いてますか?」
社長「うーん、なんか届いてた気がするけど興味ないから覚えてないなあ…」
僕「マジっすか…」
事実その①:本物のミリオンマイラ―はライフマイルタグなど大して気にしてなかった。
SFC修行?マイルを貯めるヤツのことかい?
僕も少し自分の話をしようと思い、ミリオンマイラ―の社長空いてにSFC修行の話を振ってみた。SFC修行とはANAに搭乗するともらえるプレミアムポイントを貯めると上級会員になることができるので、その為だけに飛行機に乗ることを指す。
SFC修行においては「プレミアムポイント」が重要で「ANAマイル」を幾ら貯めても上級会員になることはできないのだが、ミリオンマイラ―の社長はこう言った。
社長「SFC修行?あー、あのマイルを貯めるヤツのことかい?」
違います、プレミアムポイントを貯めるんですよ社長…。(心の叫び)
事実その②:ミリオンマイラ―はSFC修行など眼中になかった。
衝撃の新事実!ミリオンマイラ―はANA便には…
そして極めつけは衝撃の新事実だ。ライフタイムマイルを貯めてミリオンマイラ―を達成すると特典が素晴らしいことは既に解説してきた。それを僕が社長に問うと…
僕「ミリオンマイラ―としてANAに搭乗すると快適でしょうねえ?」
社長「ああ…今はもうANAには乗ってないんだよ」
僕「ええええええええええええええええ!?」
社長曰く、独立してからは無駄な経費を使いたくないのでANAには乗らなくなったそうだ。今は日本との往復はもう少し安い航空会社のビジネスクラスを利用していると言う。
僕の経験上、ANAビジネスクラスはとても快適なはずだ。詳しくはANAビジネスクラス搭乗記をご覧いただきたい。
ANAミリオンマイラ―を達成してマイルの有効期限は無期限になっているはずなのに利用しないとは…僕は驚きを隠せなかった。
事実その③:ミリオンマイラ―を達成してもANAを利用しない。
ライフタイムマイル達成のメリット・デメリット
ライフタイムマイル達成によるANAミリオンマイラ―にはメリットとデメリットがある。
生涯に渡ってANAから優遇される代わりに、生涯に渡ってANAに縛られてしまう可能性も存在するのだ。出張族として会社の経費で賄える時ならいざ知らず、僕が出会ったミリオンマイラ―の社長にはあまりメリットが響かなかったようだ。
ANAの最上級会員以上の価値があるとされる「ANAミリオンマイラ―プログラム」、貴方の眼には目指す価値があると思えるだろうか?
ミリオンマイラーになるとANAに興味がなくなるのは達成してみれば分かりますよ。
ANAは確かに教育もよくされている日本の航空会社ですが、何せ運賃が高い。
仕事で殆ど使っていますが、日本初運賃ビジネスクラスは本当に高いので、大手で年商1,000億円以上ある会社は良いでしょうが、たかが年商50億程度の外資系日本支社位ではエコノミーというわけにもいかないので、当然外国の航空会社を使う事になります。
今はシンガポール航空が殆どです。
シンガポールから欧米の直行便があるので大変助かります。
ANAは以遠権も無いので魅力は殆どないですね・・・
ポパイ3さん
コメントありがとうございます。
そうなんですね、ミリオンマイラ―になるとそんな風に思われるんですね。
私は当分辿り着きそうにないので参考になります。
シンガポール航空も良さそうですよね、私も色んな航空会社に乗りたいと思います。
COVID19ですっかり飛行機にのらなくなってこの4月からPLT落ちしてしまったため
ミリオンマイラーについてぐぐって到達しました。通りがかりのちゃありぃと申します。(失礼などありましたらよろしくご指導ください)
>特典航空券でも貯めることができる。但し事後登録手続きが必要
との記載がありますが、私の認識では特典でもLTに自動で加算されているような気がします。
(ただ、私の場合ここ10年以上特典は国内では使ったことがないので国内のケースはわかりません。海外は過去実績としてANA運航便をANAで特典予約して搭乗した場合は自動でLTに加算されていました。ルフトハンザなど提携航空会社の分はLTについていないように思いますが、それはデスクに聞いたところ「つかない」って言われたので、事後加算も申請していませんでしたが、それ申請したらいけたのかな?)